「アンデスの歌うネズミ」と呼ばれる小動物デグー。欧米では人気のあるペットとして定着していますが、日本ではまだまだ知名度は低く知らない人が多いのが現状です。
しかしここ最近日本でも年々飼育している人が増えており、ペットショップに行っても販売されているのをよく目にするようになりました。
そんな小動物デグーの魅力はご紹介いたします。これを読んだ後はあなたもきっとデグーを飼ってみたい!と思ってるはず♪
もくじ
デグーの基礎知識
デグーはアンデス地方原産のげっ歯目・テンジクネズミ亜目・デグー科・デグー属に分類される学名「Octodon degus」です。日本名はそのままデグーと呼びます。
寿命は6年から10年と、小動物にしてはかなり長生きします。似たような見た目のハムスターの寿命は2、3年と短いので、長い時間を一緒に過ごすことが出来ますよ♪
- 体長
12~20cmぐらい (尻尾含めず) - 尻尾
8~13cmぐらい - 体重
180~300gぐらい - 寿命
6~10年ぐらい
デグーの顔の特徴
デグーはねずみと同じげっ歯類ではあるのですが、とっても愛くるしい顔をしています。リスやうさぎに似てる部分もあり、特徴的な見た目なので、一度覚えればペットショップなどですぐにデグーを発見出来るようになるはずです。
- デグーの目
目はくりくりしていて、とても可愛いです。眠いときは目を細めて、嬉しいときは、にへ~っと笑ったような目になることもあります。 - デグーの耳
耳はピンと上に立っていて、ねずみというよりうさぎのようです。大きい耳なので聴力は優れています。 - デグーの鼻
鼻は少しぺちゃんこで、ひくひくしていて可愛いです。病気のサインが出やすいので要チェック! - デグーの歯
実は歯は白ではなくオレンジ色が正常です。逆に歯が綺麗に白いと病気のサインなので、注意が必要です。
デグーの身体の特徴
尻尾が長いのが特徴で、尻尾の先はホウキのようにふさふさと毛が生えています。また、足の力がとても強く、よく後ろ足だけで立ち上がったりぴょんぴょんと跳ねるようにジャンプをすることが出来ます。
これらの特徴から見ると、一見見た目が同じようであるネズミとは全く違うことが分かります。どちらかといえば、動きはリスによく似ているように思います。
- デグーの手足
エサなどをしっかりと掴み、食べるときに両手を使います。片手でワイルドに食べる個体も存在します(笑) 後ろ足はとても力強く、よくこの足を使ってジャンプをしながら高低差のあるケージ内を移動します。 - デグーの尻尾
尻尾は長く、先端はふさふさと毛が生えている特徴的な見た目をしています。まれに尻尾が切れてしまうトラブルがあります。命に別状があることは少ないのですが、適切な処置が必要です。※ここでは省略します。
デグーの性格、オスとメスの違い
もちろん個体によって差はありますが、基本的にデグーはとっても人なつっこい性格をしています。また、オスかメスによって見た目に違いはほとんどないのですが、性格には違いがあると言われています。基本的に共通している点は、人なつっこく、寂しがり屋ということです(笑)
個人的な見解ですが、初心者の方であれば、まずはオスを1匹飼ってみることから始めてみるのがお奨めです。
オスの性格
- 比較的なつきやすい。1匹で買う場合は飼い主に甘えてくるときが多い。
- 複数で飼う場合だと、デグー同士で争うことがある。
メスの性格
- 子供を産んで育てるということから、周囲に対しての警戒心が強い個体が多い。
- 複数で飼いたい場合は、オス同士よりメス同士の方が争いが生まれにくく飼いやすい。
デグーのしぐさ・習性
デグーは普段ケージ内でどんなことをして過ごし、どんなしぐさを飼い主に見せてくれるのでしょうか。ここでは特徴的なデグーの行動を紹介します。
お風呂代わりの砂浴び
私たち人間が体が汚れたらお風呂に入るように、デグーは体が汚れたら砂を体につけて汚れを落とす習性があります。砂が入った瓶などの入れ物にデグーを入れてあげると、すごい勢いでゴロゴロ転がって砂を身体中につけます(笑) 毎日5~10分ほどの時間をとって砂浴びをさせると清潔感も保たれてデグーも喜んでくれますよ♪
回し車で駆け回る!
回し車といえばハムスターでは定番ですが、デグーのケージ内にも置いてあげると沢山使ってくれるようになります。デグーは1日の運動量も多い動物なので、狭いケージに運動出来る場所がないとストレスを感じてしまいます。デグーにあったサイズを選んで設置してあげましょう。
デグーの種類とカラー
現在日本では主に「チリデグー」「ペルーデグー」「フサオデグー」の3種類のデグーが存在しています。しかし見た目にほとんど違いがないことから、これらがペットショップなどで区別されているケースはほとんどありません。
カラーは大きく分けると、アグーチ(茶色)、ブルー、パイド(ぶち模様)の3種類が流通しています。最近ではかけあわせで色々なカラーが出て来ているようなので、実際には沢山のカラーが存在しているようです。
アグーチカラー
一番流通している色で、比較的安く手に入れることが出来ます。デグーの中では一番ねずみっぽい色なので、家に人が来ると「ねずみ飼ってるの!?」と言われることが多いです(笑)
ブルーカラー
昔よりは増えてきていますが、アグーチカラーよりはずっと少ないです。ブルーという名前ですが、実際は綺麗な灰色のような感じです。
パイドカラー
一番珍しいカラーで、なかなか目にすることはないかも!?Pide(パイド)という意味は、ぶち?まだら?模様なのようなイメージだと思います。
希少なことから、ペットショップで見かけることはかなり少ないです。もちろん価格もアグーチカラーよりずっと高いです。
野生のデグーの生態について
出典 : c2.staticflickr.com
野生のデグーはペルーアンデス地方の草原地帯に生息しています。デグーの故郷では、草、樹皮、種子、果物、サボテン、穀物、トウモロコシの茎などを食べていると考えられています。
また意外なことに、自然界では穴を掘って生活しています。ところが、実際の野生化では厳しい環境ということもあり、自然界でのデグーの平均寿命は1年ほどと言われていて、人間の飼育環境の方がずっと長生きするようです。※しっかりお世話すれば6~10年も生きます。
そう考えるとデグーをしっかりお世話して飼ってあげるのは、お互いにとって嬉しいことかもしれませんよね♪
アンデスの歌うネズミと呼ばれる理由
デグーはよく「アンデスの歌うネズミ」と呼ばれることがあります。響きがとっても可愛いですよね♪ この名前からも分かる通り、デグーは多彩な鳴き声を使って、他のデグーや人間とコミュニケーションを図ります。
そしてその鳴き声には種類がたくさんあり、とても多彩でユニークな感情表現をしてくれます。鳴き声自体も美しいものが多く、それらの理由から「アンデスの歌うネズミ」と呼ばれることが多いのです。
その驚くべき特徴から、なんとデグーは言語学の研究対象の動物としても扱われているのです。凄いですよね!
鳴き声の種類
鳴き声にはたくさんの種類があり、ほとんどはデグーの今の気持ちを伝えるようなものが多いです。しかし時に、テレビから流れる音楽に合わせてピ~♪と鳴いたり、人間同士の会話に対して何か言いたそうに鳴いたり、寝ているときに寝言のような感じで鳴いたりすることもあります。
いくつか例を挙げますが、飼い主にとって捉え方は違うと思いますので、参考程度としてください。
- ピ・・・ピ・・・ピ・・・
甘えたいときや、機嫌が良いときに小鳥のさえずりのように鳴きます。 - ピピピ・・・ピ~・・・ピピピ
大好きなごはんを目の前に持っていったときや、それを手に入れて食べているときに嬉しそうに鳴きます。 - ピっ!!!!ピっ!!!
何かに警戒しているときに断続的に鳴きます。急に始まるので飼い主が驚くこともあります。 - ピ~~!!ぷぅぷぅ!!
怒っているときにこの声で鳴くことが多いです。ごはんを食べているときに手を出して邪魔しようとすると、高確率でこの鳴き声で怒られます(笑)
デグーになついてもらうには?
デグーはハムスターやモルモットなど他の小動物と比べると、犬や猫と同じように格段に人間になつきやすい生き物です。しかし、もちろん適当に飼っているだけではなつきません。これはどんな生き物でも当然ですよね。
ではデグーがなついてくれるにはどうしたら良いのでしょうか?また、デグーがなついたらどんなことが出来るのか?ここで簡単に説明しますね。
子供時代から育てる
これは人間にとっても同じですよね。デグーもベビーのときから飼育してあげると、大人のデグーから育てるのに比べ、はるかになつきやすいです。
出来れば生後3ヵ月以内が理想的ですね。ペットショップなどでは基本的には生まれた日などが確認出来ますので、是非はじめての方は子供のデグーを購入して育ててみてくださいね♪
1匹で飼う
デグーは小動物なので、ハムスターのように何匹か一緒に入れて飼ってみたい気持ちもあるかと思います。もちろん複数で飼ってもデグー同士のコミュニケーションを見ることが出来るので楽しいのですが、デグー同士で仲良くなってしまい、あまり人間になつかなくなってしまう可能性が結構あるのです。
そもそもデグーの性格が寂しがり屋なので、1匹で飼うと飼い主に構って欲しい、甘えたい、という気持ちが生まれます。こちらもそれに対してしっかりお世話をしてあげると、飼い主に対する信頼性はとても高まり、結果的になついてくれる可能性がぐんと上がるのです。
お世話で気を付けること
最初のうちは構いすぎない
デグーを迎え入れて最初の時期は、ついつい可愛くてずっと見つめてしまったり、触りたくなってしまいます。しかしそこはグっと我慢。デグーからしたら、いきなり知らない環境に連れてこられて、とてもストレスを感じています。最初はいきなり仲良くなろうとせずに、エサをくれる人というポジションを徹底しましょう。
名前を呼んで、エサをあげる
どのペットもそうですが、デグーにも名前をつけてよく呼んであげましょう。そして、名前を呼んだら必ずその後にデグーに対して何かをしてあげてください。最初のうちは名前を呼んだ後に、デグーの好物を与えてみましょう。最初のうちはなかなか手から食べてくれないことも多いので、ケージの中に置いて食べるのを気長に待ちましょう。
これを何度も繰り返すと、次第に自分の名前を覚え「呼ばれると何か良いことが起きるぞ」というのを覚えてくれます。
暗くて、人目につかないスペースをつくる
慣れない環境で周りに警戒心を抱いているデグーは人目につくことを嫌がります。デグーが安心して眠ったり休んだりすることの出来る場所を確保してあげてください。これは成長して仲良くなった後も継続することをお勧めします。
なつくと、何が出来るの?
近付くだけでそばによってくる
デグーがなついてくれると、飼い主がそばを通り過ぎたり立ち止まったりするだけで、ケージをのぼってこっちを見てくるようになります♪ これは構って欲しかったり、何か食べ物が欲しかったり、なでなでして欲しかったり、色々なことを考えて寄ってきています。なるべく無視せず、構ってあげるようにしましょう。
マッサージをさせてくれる
デグーの可愛い特徴の一つに、「マッサージをされるのが好き」というのがあります。デグーの手の下を指でなでなでしてあげると、手をあげてもっともっと~とマッサージをせがみ、とっても気持ちよさそうな顔をします♪これが本当に可愛いんです!
これはしっかりデグーを飼っていれば、よっぽどのことがない限りどのデグーもさせてくれるようになるので、是非試してみてくださいね。
無防備な寝てる姿を見せてくれる
基本的にデグーなどの小動物は捕食されないように…というDNAをもっているので、寝てる間でさえも常に周囲を警戒しています。飼い主に対して完全な信頼感を持つと、ものすごく無防備な姿で寝てる姿を見せてくれることがあります。しかもケージの中だけでなく、飼い主の服のポケットの中や、部屋のそのへんで寝るなんてことも。
デグーを飼ってみたくなりましたか?
ここまで読んで、デグーを飼ってみようと思ってくれた方がいたらとても嬉しいです!詳しい飼い方などは他のページで説明しますので、是非このサイトを活用して、素敵なデグーライフをスタートさせてみてくださいね^^